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2019.02.28 Thursday

ガッツ石松がキャリアを振り返る

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    たまには、こんな話題はどうでしょうか。日本人初の世界ライト級チャンピオン、ガッツ石松が自身のキャリアをリング誌に語りました!

     

    【ガッツ石松がキャリアを振り返る】

    (2月27日、web上のアメリカ、リングマガジンの記事より)

    https://www.ringtv.com/555055-best-i-faced-guts-ishimatsu/

     

    日本人戦士、ガッツ石松は3度目の挑戦で世界ライト級タイトルを手にし、1970年代半ばにかけ5度の防衛に成功した。

     

    石松、本名鈴木有二は、1949年6月5日に栃木で生まれた。彼は4人兄弟の中で田舎町の貧しい家庭で育った。当初はプロ野球選手を目指していたが、ボクシングへの興味は12歳の時日本人のファイティング原田をみた時に始まった。

     

    「彼(原田)は幼いころのヒーローだった。」と石松はリング誌に語った。「私にとって彼は、世界中のボクサーにとってのモハメド・アリと同じだ。」

     

    石松はアマチュアでは1度も戦ったことがなかったが、1966年の秋、17歳でプロデビューした。

     

    「アマチュアではお金を稼げなかった。」と石松。「当時は一刻も早くお金が欲しかった。アマチュアのボクシングに興味はなかった。」

     

    当初のキャリアは、将来の世界チャンピオンとは決して思えないほどのものだった。デビュー後3年間での戦績は12勝5敗4分(9KO)だった。

     

    「試合でもっとガッツをみせられるように、と友人がガッツ石松と名付けてくれた。」と彼は明かした。「石松は、江戸時代の有名な博打打の<森の石松>からきている。<森の石松>は日本では愛すべきキャラクターとしてしばしば引き合いに出されるものだ。」

     

    その名前を汚すことなく、彼は大変に勇敢なボクサーへと変貌した。4試合連続で勝利し、最初の世界挑戦の切符を手にしたのだ。1970年6月7日、彼はパナマへ出向き、素晴らしい技術を持った比類なき世界チャンピオンのイスマエル・ラグナに挑戦した。

     

    堂々とした試合をやってのけたにも関わらず、挑戦者はなめらかなラグナに対応できず13ラウンドにKO負けを喫した。

     

    その敗戦以来石松のキャリアには再びむらが出始め、元バンタム級チャンピオンのライオネル・ローズと3度の世界挑戦経験のあるルネ・バリエントスに判定で敗れた。また、門田新一やのちの世界挑戦者のチャン・キリーにも敗れたが、1972年1月の門田との再戦で判定勝利をおさめ、再びキャリアを軌道に戻した。

     

    ボクシング評論家のジョー小泉は、予想以上のキャリアを達成したと語る。

     

    「彼には同時代のライバルが何人かいた。オリンピック出身の高山将孝、東洋タイトルチャンピオンの門田新一。この2人のほうが石松よりもずっと期待されていた。」と2008年にボクシングの殿堂入りを果たした小泉。

     

    「門田の持つOBF(東洋ボクシング連盟、OPBFの前身)タイトルの挑戦者が決まらなかった時、門田は以前KOで勝利していたために石松を簡単な相手と思っていた。しかし石松は番狂わせで世界ランカー門田に勝利し東洋チャンピオンになった。そして人が変わったようにその後は才能あふれるライバルたちを上回っていった。」

     

    新たに東洋チャンピオンとなった石松は2度の防衛に成功し、6連勝を飾り2度目の世界挑戦の機会を手にした。場所は再びパナマ、今回の相手はあの偉大なロベルト・デュランだった。

     

    日本人のスターは、10ラウンドでストップされるまで熱戦を繰り広げた。

     

    7か月後、石松はWBCチャンピオンのロドルフォ・ゴンザレスに東京で挑戦した。この試合で石松はチャンスをものにし、ゴンザレス有利の試合前予想と裏腹に8ラウンドで相手をストップした。

     

    「1度目と2度目の世界挑戦では、世界チャンピオンのレベルを実感した体の強さと身体的な対応力の重要性を痛感した。」と石松は認めた。「そのため多くのキャンプを行って身体を鍛え、ついに、幸運にも、世界チャンピオンになることができた。その試合のお金で家族に家を建ててあげられたからとてもうれしかった。」

     

    石松はゴンザレス(再戦、12ラウンドKO)、元チャンピオンのケン・ブキャナン(3−0の判定)らの挑戦を跳ね返し、WBCタイトルを5度防衛した。

     

    1976年5月、石松はプエルトリコでエステバン・デ・ヘススに大差の判定負けでタイトルを手放した。

     

    最後の世界挑戦となった試合で、石松は階級を上げWBCジュニアウェルター級チャンピオンのセンサク・ムアンスリンに挑戦したが、タイ人のサウスポーであるムアンスリンに6ラウンドでストップ負けを喫した。

     

    石松は14ヶ月後のカムバック戦を戦い、引退することになる。新井容日に判定で敗れ、ドラマあふれる15年のキャリアに幕をおろした。戦績は31勝14敗6分(17KO)だった。

     

    現在69歳の石松は、3人の子供と2人の孫がいる。引退後、。「太陽の帝国」、「ブラック・レイン」を含む何本もの映画出演を果たし、また監督を務めることもあった。

     

    元チャンピオンはリング誌に以下の10項目について語るのに喜んで時間をとってくれた。(以下、項目ごとにベストだったと思う相手を答えている)

     

    ベスト・ジャブ

    ケン・ブキャナン:彼は効果的にジャブを放つために、常に私から適切な距離と角度を保つことができた。

     

    ベスト・ディフェンス

    センサク・ムアンスリン:彼は長いリーチを持っていて、自分のパンチを彼にあてるのが難しかった。

     

    パンチの速さ

    ケン・ブキャナン:経験した中では彼のジャブと右パンチが最も速かった。イスマエル・ラグナも足が速くて打ってすぐ動く速さがあったが、彼のパンチはみえた。デュランのパンチも速かったが、パンチはみえたし反応することができた。

     

    ベスト・フットワーク

    エステバン・デ・ヘスス:攻撃の時も防御の時もいい距離を保つのがうまかった。

     

    あごの強さ

    センサク・ムアンスリン:彼は元からジュニアウェルター級の選手だったので、自分よりもはるかに身体が強かった。鋭いパンチをいくつかあてたが、身体の強さでものともしなかった。デュランもあごが強かったが、時々いいパンチをあててダメージをあたえることができた。

     

    スマートさ

    イスマエル・ラグナ:彼は相手に深入りしすぎずにポイントをとるのがうまかった。

     

    強さ

    ロベルト・デュラン:デュランの身体の強さとスタミナは表現しきれないほどだ。常に身体のパワーでパンチを打ち続け、あらゆる相手を豊富なスタミナで屈服させた。彼の相手は、絶え間ない攻撃をこれ以上受けたくないと思うようになる。これがデュランのノックアウトの道のりだ。

     

    ベスト・パンチャー

    ロベルト・デュラン:デュラン、ムアンスリン、ゴンザレスはみなハードパンチャーだ。しかしパンチのパワーの質がそれぞれ違う。デュランは強いパンチの連打、ムアンスリンは強いピンポイントの単発パンチ、ゴンザレスはとても鋭いパンチで2度彼に勝てたのは幸運だった。

     

    ベスト・スキル

    イスマエル・ラグナ:彼は距離の測定の重要性を分かっていた。常に打たれないで打つための自分の距離を保っていた。必ず打ち込んでから動いて逃げられるようにしていた。ブキャナンも絶えずジャブを放って自分の距離をとっていた。デ・ヘススもコンスタントなフットワークと打っては離れる戦略が巧みだった。ムアンスリンはサウスポーだったので、戦いにくかった。

     

    総合的なベスト

    ロベルト・デュラン:彼はスーパーチャンピオンで、あらゆる面でとびぬけて素晴らしい。彼と戦って感じた強さは、主にとんでもないスタミナからなっている。彼は並外れた身体のパワーを持つがために、パンチの量と連打のスピードで相手を圧倒することができる。相手の2倍、3倍のパンチを放っても決して疲れない。デュランの総合的な強さは怪物的なスタミナから生まれている。

     

    Anson Wainwright筆

     

     

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