2012.10.03 Wednesday
パッキャオはマルケスとの4戦目へ
JUGEMテーマ:ボクシング
ネット上のアメリカ、リングマガジンの記事をこれまでちょこちょこご紹介してきましたが、内容をもっと詳しく!というご指摘がありましたので、今回は全文和訳に取り組んでみました。長くなりましたが、がんばりましたので読んでみてください。
【パッキャオとマルケスの4戦目が決定したことに対する記事】
記事の見出:「Once and four all」(「これが最後」という意味の「Once and for all」を二人の4度目の対戦にひっかけてfor→four:数字の4 としたもの)
(本文)
昔は、ボクシングのトップファイター二人が4回戦うというのは、よくあることだった。
フェザー級のウィリー・ペップとサンディー・サドラーが1948〜1951年の間に4度戦った。エザード・チャールズとジョー・ウォルコットが1949〜1952年の間に4回ヘビー級タイトルをかけて対戦した。近年では、ボビー・チャコンがラファエル・リモンと1975〜1982年にかけて4度の激突を果たした。
しかしながら、4度の対戦というのは、ほとんどが80年代終わりまでの15ラウンドのタイトル戦で行われてきたものだった。それこそが、マニー・パッキャオが、6月に物議をかもす判定でフィリピンの英雄を破ったティム・ブラッドリーとの再戦ではなく、メキシコ人のライバルであるファン・マヌエル・マルケスとの4度目の対戦を選んだことに驚く人がいる理由であろう。
全てのボクシングファンが知るように、パッキャオとマルケスは2004、2008、そして昨年に行われた3回の熱戦によって結ばれている。3戦はパッキャオが2勝0敗1分の結果を残しているが、多くの観戦者、とりわけマルケスファンは、勇気あるメキシコシティのテクニシャンが3度の全ての戦いに、特に昨年12月に行われた3度目の対決には、勝利する価値があったと信じている。
パッキャオ(54戦4敗2分、38KO)は彼らの気持ちをよくわかっており、そのためにブラッドリーではなくマルケスと戦うことを選んだのである。
「みな自分に「本当に(3度目の対決に)勝ったの?」ときくので、「ああ、自分が本当に勝ったと思う」と答えるんだけど、マルケスは「自分が勝った」と言う。だから、何かがおかしいんだ」
と、パッキャオはビバリー・ヒルズ・ホテルで行われた4回目の対戦に向けた記者発表で話した。
4度目の対戦は、12月8日ラスベガス、MGMグランドで開催され、HBOの有料放送で生中継される。
試合に向けての大きな問題は、どちらが勝つかということより、生でみるためにお金を払う人がいるだろうかということだ。両者のファンは、自分が応援する選手が明確な勝利を手にすることを望んでおり、決して彼らが望むようにはならないであろう。もしファンがパッキャオ対マルケスの対戦で何かを学んだとしたら、それははっきりした勝者が生まれないということだ。
将来的にボクシングの殿堂入りを果たすであろう二人は、お互いの強さを無効にする。マルケス(54勝6敗1分、39KO)はボクシングをしてリングジェネラルシップをとることにはより優れているが、パッキャオはスピード、パワー、体全体の運動能力において突出している。
第1戦はフェザー級で戦われたが、マルケスは第1ラウンドの3度のダウンから立ち上がり、残りの11ラウンドを通じてパッキャオ相手にうまくアウトボクシングをして引き分けに持ち込んだ。二人は次にスーパーフェザー級で戦ったが、早すぎるとさえ思われる再選だった。3ラウンドの終盤に得たダウンだけが、パッキャオが僅差の判定をものにする要因となった。
ウェルター級で戦われた3戦目はダウンはなく、パッキャオが勝利した2−1の判定が、彼らの3度の戦いの中で最も物議をかもす結果であったことに疑いの余地はない。
3度の試合全てがすごいものであったことは間違いない、とパッキャオは言う。
「我々がすごい試合をしたから、マルケスと戦うことに決めたんだ」とパッキャオ。「もし自分がブラッドリーと戦うことにしていたら、試合は一方的になる。それだと面白くないだろう」
マルケスに対してのほうが、ブラッドリーに対してよりも証明しなければいけないことがあるとパッキャオは話す。
「ブラッドリーに対して何を証明する必要がある?ブラッドリーとの試合でファンに何を証明しなくてはいけない?」とパッキャオ。「自分はあの試合でよく戦った。試合は一方的だった」
試合をみた者の多くが、パッキャオはブラッドリーに対し判定勝ちするに値する戦いをしたと信じている。これは、パッキャオとマルケスの第3戦とは異なるところである。
パッキャオは、3度目の対戦前にマルケスを過小評価していたことを認めた。より重い階級ではマルケスの戦い方が通常よりも有効ではない一方で、自分は近年よりよい戦いができると証明してきたと思っていた。
「自分は彼を軽くみていた。自分はオスカー・デラホーヤ、ミゲール・コット、アントニオ・マルガリートといった大物達に勝ってきていたからだ。」とパッキャオ。「でもあの夜、マルケスは自分より強く思えた」
パッキャオは相変わらず突出したスピードとパワーを持っているが、彼が言うには、それらの強さに頼ることは過去の試合ほどはしなかったという。
「カウンター・パンチャーと戦うときは、攻撃的にならなくてはいけない。」とパッキャオは言う。「自分は十分に攻撃的ではなかった。今回自分はハングリーにならなくてはいけない。自分が勝つことを考えるためには、マルケスを甘くみることはできない。自分はこれまでそんなことを考えたことはなかったし、自分が若いころは誰のことも軽く考えることはなかった。相手を甘く見ることに慣れてしまうことは決してしないよ。今回のキャンプではノックアウトすることに集中しているんだ」
パッキャオのトレーナー、フレディー・ローチは前回の試合の作戦、すなわちカウンター・パンチャーの達人にカウンター・パンチを当てるという作戦はもう使わないと語っている。
「我々は攻撃的なスタイルに戻ろうとしている。なぜなら、それが過去に機能したからだ。ボクサーに対してアウトボクシングをするというのは、やるべきことじゃない」とローチ。
マルケスもまた、第4戦に向けて何かを変えようとキャンプに臨むと言う。
「私はパッキャオのことを分かっているし、パッキャオも私のことを分かっている。」とマルケス。「自分がスピードで対抗しなければいけないことは分かっているけれど、ノックアウトを狙わなければいけないかもしれないね。そうできるようにするし、知的に戦えるようにするけれど、パッキャオはとても強い。」
「何かを変えなければいけないのは分かっている。何を変えるのかは分からないけれど、今回は違ったことをしなくてはいけない。自分がしてきたことをジャッジが評価してくれなかったからね。」
9月17日、Doug Fischer筆
試合に向けての大きな問題は、どちらが勝つかということより、生でみるためにお金を払う人がいるだろうかということだ。両者のファンは、自分が応援する選手が明確な勝利を手にすることを望んでおり、決して彼らが望むようにはならないであろう。もしファンがパッキャオ対マルケスの対戦で何かを学んだとしたら、それははっきりした勝者が生まれないということだ。
将来的にボクシングの殿堂入りを果たすであろう二人は、お互いの強さを無効にする。マルケス(54勝6敗1分、39KO)はボクシングをしてリングジェネラルシップをとることにはより優れているが、パッキャオはスピード、パワー、体全体の運動能力において突出している。
第1戦はフェザー級で戦われたが、マルケスは第1ラウンドの3度のダウンから立ち上がり、残りの11ラウンドを通じてパッキャオ相手にうまくアウトボクシングをして引き分けに持ち込んだ。二人は次にスーパーフェザー級で戦ったが、早すぎるとさえ思われる再選だった。3ラウンドの終盤に得たダウンだけが、パッキャオが僅差の判定をものにする要因となった。
ウェルター級で戦われた3戦目はダウンはなく、パッキャオが勝利した2−1の判定が、彼らの3度の戦いの中で最も物議をかもす結果であったことに疑いの余地はない。
3度の試合全てがすごいものであったことは間違いない、とパッキャオは言う。
「我々がすごい試合をしたから、マルケスと戦うことに決めたんだ」とパッキャオ。「もし自分がブラッドリーと戦うことにしていたら、試合は一方的になる。それだと面白くないだろう」
マルケスに対してのほうが、ブラッドリーに対してよりも証明しなければいけないことがあるとパッキャオは話す。
「ブラッドリーに対して何を証明する必要がある?ブラッドリーとの試合でファンに何を証明しなくてはいけない?」とパッキャオ。「自分はあの試合でよく戦った。試合は一方的だった」
試合をみた者の多くが、パッキャオはブラッドリーに対し判定勝ちするに値する戦いをしたと信じている。これは、パッキャオとマルケスの第3戦とは異なるところである。
パッキャオは、3度目の対戦前にマルケスを過小評価していたことを認めた。より重い階級ではマルケスの戦い方が通常よりも有効ではない一方で、自分は近年よりよい戦いができると証明してきたと思っていた。
「自分は彼を軽くみていた。自分はオスカー・デラホーヤ、ミゲール・コット、アントニオ・マルガリートといった大物達に勝ってきていたからだ。」とパッキャオ。「でもあの夜、マルケスは自分より強く思えた」
パッキャオは相変わらず突出したスピードとパワーを持っているが、彼が言うには、それらの強さに頼ることは過去の試合ほどはしなかったという。
「カウンター・パンチャーと戦うときは、攻撃的にならなくてはいけない。」とパッキャオは言う。「自分は十分に攻撃的ではなかった。今回自分はハングリーにならなくてはいけない。自分が勝つことを考えるためには、マルケスを甘くみることはできない。自分はこれまでそんなことを考えたことはなかったし、自分が若いころは誰のことも軽く考えることはなかった。相手を甘く見ることに慣れてしまうことは決してしないよ。今回のキャンプではノックアウトすることに集中しているんだ」
パッキャオのトレーナー、フレディー・ローチは前回の試合の作戦、すなわちカウンター・パンチャーの達人にカウンター・パンチを当てるという作戦はもう使わないと語っている。
「我々は攻撃的なスタイルに戻ろうとしている。なぜなら、それが過去に機能したからだ。ボクサーに対してアウトボクシングをするというのは、やるべきことじゃない」とローチ。
マルケスもまた、第4戦に向けて何かを変えようとキャンプに臨むと言う。
「私はパッキャオのことを分かっているし、パッキャオも私のことを分かっている。」とマルケス。「自分がスピードで対抗しなければいけないことは分かっているけれど、ノックアウトを狙わなければいけないかもしれないね。そうできるようにするし、知的に戦えるようにするけれど、パッキャオはとても強い。」
「何かを変えなければいけないのは分かっている。何を変えるのかは分からないけれど、今回は違ったことをしなくてはいけない。自分がしてきたことをジャッジが評価してくれなかったからね。」
9月17日、Doug Fischer筆
- コメント
- ウーン!この記事を読んで、期待が高まって来ました。どちらが勝つにしても、いい試合をして欲しいです!
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- 2012.10.12 Friday 13:43
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